Excelでテクニカル計算

Arthur A. Merrillによって1977年に発表されたテクニカル指標です。
高値と安値を直線で結んでいくのでジグザグの線ができることが特徴です。
計算方法は単純で、各頂点は高値の場合、暫定最高値からN％下落したときに確定し、
安値の場合は暫定最安値からN％上昇したときに確定します。
各頂点は、終値ベースの場合と、高値安値を使う場合があります。
ここでは終値ベースのzigzagを紹介します。

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Excelを使ってzigzagを計算する手順を説明します。

Excelで使用する関数 zigzagは単純な指標ですが、それをExcelで計算するとなると少々面倒な指標です。

G4セルは高値と安値を確定する変動率を指定するセルとします。

G5セルに1を代入します。
H5セルに=E5と代入します。
I5セルに=E5と代入します。
J5セルに=E5と代入します。

G列でTrendを計算します。
Trendは直近最高値、もしくは直近最安値と終値を比較してトレンドが転換しているかどうかをチェックします。
上昇トレンドの場合は1、下落トレンドの場合を-1と規定し、
前日Trendが1の場合、終値が前日の暫定値よりもN％より大きく下落したらしたら-1、そうでない場合は前日Trendの値とします。
前日Trendが-1の場合は終値が前日の暫定値よりもN％より大きく上昇したら1、そうでない場合は前日Trendの値とします。
これを式に直すと となります。

H列で暫定値を計算します。暫定値はG列の値が1の場合は前日の値と当日の終値を比較して大きい方、
-1の場合は前日の値と当日の終値を比較して小さい方となります。
計算式は
となります。

I列でトレンドが続いている間の最高値、最安値を計算します。
zigzagはトレンド区間内で高値、安値が更新されるたびにそれまでの高値、安値が無かったことになります。
I列はそれを実現するために、上昇トレンドの場合は現在の高値(暫定高値)と翌日の高値、
下落トレンドの場合は現在の安値(暫定安値)と翌日の安値を比較します。
翌日の高値、安値と比較することによって、翌日の方が高値の場合、当日の値が更新されます。
前日のセルは当日と前日で比較しますから、同様の値が前日に反映されます。
このようにしてトレンド開始セルまで最高値、最安値が反映されるようになります。
この仕組みを式に直すと となります。

J列でzigzagを計算します。
zigzagはトレンド区間内での最高値、最安値を線で結んだものです。
トレンド区間内での最高値、最安値はI列で計算してあるので、終値がそれと一致する場合は、終値、
そうでない場合はエラー値 #N/Aを返すようにします。
エラー値 #N/Aを返すようにするのはグラフの都合上そのようにするだけなので、グラフを描かない場合は空白を返すようにしても構いません。
上記を式に直すと計算式は赤枠内の赤字部分
となります。

G6〜I6セルをコピーしG7以下のセルにペーストすればzigzagが計算できます。

Excelファイルがダウンロードできない場合はリンクを右クリックして「対象をファイルに保存」を選択して保存すればダウンロードできます。

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