2011/5/14
WilderRSIの度数分布(日経平均、TOPIX、ドル円)
日経平均、TOPIX、ドル円についてそれぞれのWilderRSIの度数分布を調べました。
用意したデータは1999/1/4〜2010/12/30の4本値です。
データ区間は2000/1/4〜2009/12/30の10年間を使います。
計算区間は2000/1/4よりもちょっと前から計算することになります。
度数分布はWilderRSIの計算結果をROUND関数で四捨五入して、0〜100までの101区間に振り分けます。
つまり、度数50の区間の範囲は49.5以上50.5未満というようになります。
だから、0の区間の範囲は、-0.5以上0.5未満、100の区間は99.5以上100.5未満ということになります。
WilderRSIの計算結果は必ず0以上100以下になるので、0と100の区間だけ他の区間とは幅が狭くなるのですが、
切り上げ、切り捨てでは0か100のどちらかが極端に狭い範囲になるので、今回はこのようにして集計しています。
正規分布に近い分布のようです。
計算日数を変えてみます。
計算日数を長くした場合(50日)
計算日数を短くした場合(4日)
50日の分布は40〜50にピークがある分布とと50〜60の間にピークがある分布の重ねあわせっぽい分布に見えます。
次に、期間内での数値に偏りがあるかどうか調べるために、データ区間を2年ごとに区切り、
重ねて表示してみます。
その逆で上昇相場だった2004-2005年(図中では黄色のライン)はピークが右にシフトしています。
50日の場合が以下の図です。
上昇相場が長かった黄(2004-2005)、空色(2006-2007)は50〜60の間にピークがあります。
上昇相場と下落相場が同じくらいの期間の紫(2008-2009)は2つのピークを持つ分布になります。
赤と青は50〜60の間にも小さなピークがあり、期間を長く取ると、2つのピークを持つ分布になりやすいのかもしれません。
4日の場合を見てみます。
TOPIXについても同様に調査してみました。
日経平均と同様に計算日数を変えてみます。
計算日数を長くした場合(50日)
次に、期間内での数値に偏りがあるかどうか調べるために、日経平均の場合と同様にデータ区間を2年ごとに区切り、
重ねて表示してみます。
50日の場合が以下の図です。
4日の場合を見てみます。
最後にドル円について同様の調査をしました。
計算日数を長くした場合(50日)
計算日数を短くした場合(4日)
ドル円では長期の計算での2山のピークは観察されませんでした。
データ区間を2年ごとに区切り重ねて表示も同様に行いました。
50日の場合が以下の図です。
4日の場合を見てみます。
まとめ
用意したデータは1999/1/4〜2010/12/30の4本値です。
データ区間は2000/1/4〜2009/12/30の10年間を使います。
計算区間は2000/1/4よりもちょっと前から計算することになります。
度数分布はWilderRSIの計算結果をROUND関数で四捨五入して、0〜100までの101区間に振り分けます。
つまり、度数50の区間の範囲は49.5以上50.5未満というようになります。
だから、0の区間の範囲は、-0.5以上0.5未満、100の区間は99.5以上100.5未満ということになります。
WilderRSIの計算結果は必ず0以上100以下になるので、0と100の区間だけ他の区間とは幅が狭くなるのですが、
切り上げ、切り捨てでは0か100のどちらかが極端に狭い範囲になるので、今回はこのようにして集計しています。
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(14日)
緑が度数を示し、ピンクの線はデータ区間から標準偏差を計算し、その数値から正規分布を計算したものです。正規分布に近い分布のようです。
計算日数を変えてみます。
計算日数を長くした場合(50日)
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(50日)
計算日数を短くした場合(4日)
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(4日)
計算日数を長く取ると値が中央付近に近くなり(50近傍に寄ってくる)、短くすると分布が広がることがわかります。50日の分布は40〜50にピークがある分布とと50〜60の間にピークがある分布の重ねあわせっぽい分布に見えます。
次に、期間内での数値に偏りがあるかどうか調べるために、データ区間を2年ごとに区切り、
重ねて表示してみます。
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(14日) 2年区切り
区間内のほとんどの時期が下落相場だった2000-2001年(図中では赤のライン)はピークが左にシフトしておりその逆で上昇相場だった2004-2005年(図中では黄色のライン)はピークが右にシフトしています。
50日の場合が以下の図です。
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(50日) 2年区切り
下落相場の長かった赤(2000-2001)と青(2001-2002)は40〜50の間にピークがあり、上昇相場が長かった黄(2004-2005)、空色(2006-2007)は50〜60の間にピークがあります。
上昇相場と下落相場が同じくらいの期間の紫(2008-2009)は2つのピークを持つ分布になります。
赤と青は50〜60の間にも小さなピークがあり、期間を長く取ると、2つのピークを持つ分布になりやすいのかもしれません。
4日の場合を見てみます。
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日経平均 WilderのRSI度数分布図(4日) 2年区切り
分布が広がっているので分かりにくいですが、50日と同様の傾向があるようにも見えます。TOPIXについても同様に調査してみました。
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TOPIX WilderのRSI度数分布図(14日)
TOPIXは正規分布に近い分布になっていると思います。日経平均と同様に計算日数を変えてみます。
計算日数を長くした場合(50日)
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TOPIX WilderのRSI度数分布図(50日)
計算日数を短くした場合(4日)![]() |
TOPIX WilderのRSI度数分布図(4日)
分布の変化の傾向は日経平均と同様のようです。次に、期間内での数値に偏りがあるかどうか調べるために、日経平均の場合と同様にデータ区間を2年ごとに区切り、
重ねて表示してみます。
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TOPIX WilderのRSI度数分布図(14日) 2年区切り
上昇相場で右シフト、下落相場で左シフトの傾向は日経平均と同様です。50日の場合が以下の図です。
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TOPIX WilderのRSI度数分布図(50日) 2年区切り
日経平均と同様の傾向のようです。4日の場合を見てみます。
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TOPIX WilderのRSI度数分布図(4日) 2年区切り
こちらも日経平均と同様の傾向でした。最後にドル円について同様の調査をしました。
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(14日)
正規分布に近い分布になるようです。計算日数を長くした場合(50日)
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(50日)
計算日数を短くした場合(4日)
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(4日)
計算日数を長く取ると値が中央付近に近くなり(50近傍に寄ってくる)、短くすると分布が広がるのはこれまでと同様でした。ドル円では長期の計算での2山のピークは観察されませんでした。
データ区間を2年ごとに区切り重ねて表示も同様に行いました。
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(14日) 2年区切り
赤のピークが若干右寄り、紫のピークは若干左寄りに見えます。50日の場合が以下の図です。
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(50日) 2年区切り
青、紫のピークが若干左のようです。4日の場合を見てみます。
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ドル円 WilderのRSI度数分布図(4日) 2年区切り
全体に広がっており判断しにくいです。まとめ
日経平均とTOPIXでWilderRSIの挙動に大きな差異はないがドル円は若干違った。
WilderRSIは14日前後の計算期間では度数分布が正規分布に近くなる。(日経平均、TOPIX、ドル円の場合)
計算期間を長くすると日経平均、TOPIXの場合は2山の分布になった。ドル円は中央にピークをもつ分布になった。
いずれの場合も正規分布とは違う分布になった。
計算期間を短くすると分布が左右に広がるが、RSIのように0、100近傍を取りやすくなるという挙動は観測されなかった。
上昇相場が続いた場合はピークが右にシフトし、下落相場の場合は左にシフトする傾向が見られ、
日経平均とTOPIXでは計算期間を長くするとその傾向が顕著になった。
WilderRSIは14日前後の計算期間では度数分布が正規分布に近くなる。(日経平均、TOPIX、ドル円の場合)
計算期間を長くすると日経平均、TOPIXの場合は2山の分布になった。ドル円は中央にピークをもつ分布になった。
いずれの場合も正規分布とは違う分布になった。
計算期間を短くすると分布が左右に広がるが、RSIのように0、100近傍を取りやすくなるという挙動は観測されなかった。
上昇相場が続いた場合はピークが右にシフトし、下落相場の場合は左にシフトする傾向が見られ、
日経平均とTOPIXでは計算期間を長くするとその傾向が顕著になった。
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