カウフマンの適応移動平均(Kaufman's Adaptative Moving Average)
カウフマンの適応移動平均は指数移動平均の一種で、VIDYAVMAと同様、平滑化定数を変化させる移動平均です。
カウフマンの適応移動平均は少し複雑な計算手順で平滑化定数を変化させます。
VIDYAはシャンデモメンタムの絶対値を平滑化定数にかけることによって平滑化定数を変化させましたが、
適応移動平均は効率レシオ(Efficiency Ratio(ER)、シャンデモメンタムと同義)の絶対値と2つの定数を使って平滑化定数を変化させます。

計算式
ER= {(終値 - M日前の終値) ÷ M日間の前日比の絶対値の合計}の絶対値
SC={(2 ÷ ((X + 1) - 2 ÷ (Y + 1)) × ER + 2 ÷ (Y + 1)}の2乗
カウフマンの適応移動平均 = 前日のカウフマンの適応移動平均 + (当日終値 - 前日のカウフマンの適応移動平均) × SC
注:1日目は直近N日終値の平均値とする。
M,X,Yは任意。通常はM=10位とされており、X=2,Y=30が推奨されている
日経平均終値とカウフマンの適応移動平均の図




Excelを使ってカウフマンの適応移動平均を計算する
Excelを使ってカウフマンの適応移動平均を計算する手順を説明します。

使用する関数
ABS(数値)
指定した数値の絶対値を返します。

SUM(数値1,数値2,…)
引数の合計を計算します。

POWER(数値,指数)
数値の冪乗を計算します。

AVERAGE(数値1,数値2,…)
指定した数値や範囲内の数値の平均値を計算する。空白セルや文字列は無視して計算します。

OFFSET(基準セル,行数,列数,高さ,幅)
基準セルから指定した行数、列数だけ移動したセルを参照します。または高さ、幅を設定して基準セルから指定した高さ、幅のセル範囲を指定します。


IF(条件式,真の場合,偽の場合)
条件式を満たす場合は真の場合の値、満たさない場合は偽の場合の値を返します。

ROW(セル)
セルの行番号を返します。何も指定しない場合はROWが書かれたセルの行番号を返します。

カウフマンの適応移動平均は前日のカウフマンの適応移動平均の値と変化する平滑化定数を使って計算します。
1日目は指数移動平均の場合と同様に、単純移動平均で計算します。
ここでは任意のパラメータのカウフマンの適応移動平均が計算できるようにOFFSET関数を使います。

カウフマンの適応移動平均の計算にはER(シャンデモメンタム)の値が必要になるのでまずそれを計算してから平滑化定数を計算し、
それからカウフマンの適応移動平均を計算します。

H4セルはER(シャンデモメンタム)の計算日数を指定するセルとします。
K3,K4セルは平滑化定数の計算に使う数字を指定するセルとします。

G列とH列でER(シャンデモメンタム)を計算します。この部分はVIDYAのG列、H列と同じなので式の説明はそちらを参照してください。
I列は平準化定数を計算します。 計算式は
POWER(H6*(2/($K$3+1)-2/($K$4+1))+2/($K$4+1),2)
です。

J列でカウフマンの適応移動平均を計算します。
計算式の形は指数移動平均の計算式とほぼ同じです。
初日は単純移動平均で計算し(赤字部分1行目)、2日目以降は赤枠内の赤字部分の2行目
J5+I6*(E6-J5)
がカウフマンの適応移動平均を計算している部分になります。

G6〜J6セルをG7以下のセルにコピー&ペーストすればカウフマンの適応移動平均が計算できます。

Excelファイルがダウンロードできない場合はリンクを右クリックして「対象をファイルに保存」を選択して保存すればダウンロードできます。


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